ヒアリングって何をするの?
制作のおはなし
今回は依頼者さまも受注者さんもお読みいただける制作のお話。
ヒアリングについてです。
筆者は個人的にクリエイティブの全てはこのヒアリングで決まると思っています。 別記事でも書いておりますが、ヒアリングを疎かにしてスタートするクリエイティブは もはや当て物のようになってしまいます。
好みに合うなら成功。好みに合わなければ失敗。
これは悲惨です。
というか、もはや仕事としての体を成しておりませんよね。
そんなことにならないために、受注者さんはめんどくさがらずにガッツリと時間をとって ヒアリングを行うようにしましょう。
ただ、そうは行ってもこのヒアリング、なかなか両者の温度感が違うゆえに難敵になりがちでもあります。
例えば、依頼者さんからすると質問攻めみたいに思えて引いてしまう場合もあったり、そこで受注者さんが及び腰になってせっかくのヒアリングが中途半端に終わってしまったり。
これは勿体無いですよね。
そこで、当記事ではヒアリングってこんなことを聞くんだよ、というのを説明することで受注者さんの心理ハードルをさげ、依頼者さんの誤解を解く、というのを目的に進めて参りたいと思っております。
ヒアリングは問診

ヒアリングを一言で言い表すなら、病院の問診みたいなもの、だと思ってください。
具合が悪くなって病院に行くとまず受付で問診表をもらって記入しますよね。
どんな症状なのか?いつからか?熱はあるのか?食欲はあるのか?
また、お薬の副作用の有無や、アルコール摂取量、妊娠、生理の有無も記入すると思います。
これをそのままWEB制作に当てはめてみましょう。
あなたのビジネスの具合が悪いので制作会社に依頼しました。
サイトを作る目的は、新規顧客の獲得か?既存顧客のリピート率アップか?
今のビジネスで一番困っていることは何か?
顧客のターゲット層はどの辺で、今の顧客とのギャップはないか?
パソコンの操作は得意か?更新できるスタッフは確保できるか?
内容は違いますが、要は同じことなんですよね。
一番違うのは、お医者さんは病気を特定するために問診しますが、制作会社は依頼者さんのビジネスを元気いっぱいに動き回れるように、サイトを作ることでテコ入れをしていくようなイメージでしょうか。
なので、WEBサイトの色ひとつ、フォントひとつまでそのビジネスが元気になるように組んで行かないといけないのでヒアリングは細かくなっていきますし、そこでお客様も一緒になって真剣に悩んでくれるほどにそのサイトはビジネスを元気にしてくれる存在になっていきます。
大事なことだと思うのでここでお伝えすると、だからこそお客様にも制作に「一緒に参加して欲しい」んですよね。
たまに「お金払ったら勝手に出来上がる」商品と勘違いされちゃったりするんですけどこの説明でちょっとでも勘違いを解いて、理解が深まってくださると筆者としてはとても嬉しいです。
受注者さんは主にお客様のビジネスのゴールとギャップを聞こう

さて、ここからは受注者さんのお話。
受注者さんも駆け出しであればあるほど、ものづくりに囚われてしまってこのヒアリングを疎かにしがちなのでここで改めて自戒も込めて書いておきましょう。
クリエイターとアーティストとは、しばしば混同されがちです。
有名であればあるほどアーティストに近くなる側面もあるからでしょうが、我々のデザインするものや組み上げるものというのはあくまでお客様の目的を達成するためのツールであるという点を作る人は忘れてはなりません。
だから、細かいヒアリングが必要なんですね。その作り上げた美しいサイトが目的を達成するための有能なツールになるためには使い手の要望や展望を知らなければならないので。あくまでも希望を叶えるためのもの、なんです。
つまり、我々が一番知らねばならない点はお客様のビジネスのゴールと現在のギャップです。そのギャップをWEBサイトというツールで埋めるためにはどんなサイトでなければならないだろうか??
こう考えていくと質問も見つけやすくなると思います。
ヒアリングって適切に実施できると納期も見積もりしやすくなりますし、おかしな手戻りで制作サイドが疲弊しちゃったり、それでミスが増えてしまってお客様も困ってしまったりということが圧倒的に減るので、是非副業の方も、フリーランスの方も言葉をブラッシュアップしつつどんどん実施していきましょう!
偉そうなこと書いている筆者も日々勉強中です。がんばるぞ!